gray_and_fashion_haircolor
「いつの間にか白髪が目立ってきたけれど、ヘアカラーを変えたほうがいいの?」そんな方のために普通のヘアカラー(おしゃれ染め・ファッションカラー)と白髪染め(グレイカラー)の違いを詳しくご説明します。
黒髪と白髪の違いとは?
そもそも、黒髪と白髪では何が異なるのでしょうか?
髪の毛はその成分の90%がケラチンというタンパク質で、残りは水分などです。髪の毛は三つの層から構成されていて、一番外側は堅くてウロコ状をした「キューティクル」です。その内側は「コルテックス」といわれ、水を含み色素のメラニンが粒状になって存在。髪の毛の一番中心は「メデュラ」で、少量のメラニンや空気を含んでいます。
髪の毛の色はコルテックスの中のメラニン色素の種類と量によって決まります。黒髪は赤褐色の「ユウメラニン」が多く含まれるため黒く見え、メラニンがほとんどない白髪は白く見えます。皮膚も同じで、メラニンの量が多いと色黒に、少ないと色白になります。
メラニンは皮膚の奥深くにあるメラノサイトで作られます。若いときにはメラノサイトがメラニンを多く作って供給するので髪の毛は黒いのですが、年齢を重ねるとメラノサイトの機能が低下してメラニンの生成が少なくなるため、髪の毛は灰色、そして白色になっていきます。
毛髪のメラニンには、単に色が含まれているだけでなく、金属が多く含まれていて、ヘアカラーを染まりやすくする作用を持つことが明らかになっています。黒髪と白髪は、染める前の色が違う点に加えて、ヘアカラーの染まりやすさも違います。
おしゃれ染めと白髪染めは何が違うの?
それでは普通のヘアカラーと白髪染めは何が違うのでしょうか?アルカリ剤でキューティクルを開き、髪を脱色してから染色する基本的なメカニズムは同じです。大きく違うのは「ブリーチ力」と「染毛力」のバランス。髪を脱色する度合いが異なり、染料で染め上げる程度も異なるというわけです。
黒髪用の通常のヘアカラーは、メラニン色素のある髪を明るい色に染めることを目的に作られています。このため、色を抜くための「ブリーチ力」が高く、色を着けるための「染毛力」が低いのが特徴。染毛力が低いので、メラニン色素のない白髪を染めることは苦手です。
一方、白髪染めは、黒髪用のヘアカラーに比べて染料の含有量が多く「染毛力」が高いのが特徴です。仕上がりを明るくしたいか暗くしたいかによって「ブリーチ力」は異なります。白髪染めは、黒髪と白髪の色味を合わせるような色作りがされていて、染まりやすい黒髪も染まりにくい白髪も、きれいに染めることができるのです。
ヘアカラーで明るくした黒髪をトーンダウンさせる「髪色戻し」でも、高い染毛力で黒髪と白髪の両方を染められますが、白髪染めのほうが黒髪と白髪の混ざった状態もキレイに染められるように成分が調整されています。
黒髪用の通常のヘアカラーと髪色戻しは「おしゃれ染め」または「ファッションカラー」、白髪用のヘアカラーは総称して「白髪染め」または「グレイカラー」と呼ばれています。
おしゃれ染め(ファッションカラー)の特徴
簡単にまとめると以下のようになります。
通常のヘアカラー
・ブリーチ力 : 高 + 染毛力 : 低
・白髪はきれいに染まらない
髪色戻し
・ブリーチ力 : 低 + 染毛力 : 高
・白髪、黒髪いずれも暗めに染まる
白髪染め(グレイカラー)の特徴
明るい白髪染め
・ブリーチ力 : 高 + 染毛力 : 高
・白髪、黒髪いずれも明るく染まる
暗い白髪染め
・ブリーチ力 : 低 + 染毛力 : 高
・白髪、黒髪いずれも暗めに染まる
では、私はどちらのヘアカラーで染めるべき?
白髪染め用の薬剤を使うか、おしゃれ染め用の薬剤を使うか、判断のポイントとなるのは、以下の3つ。
①白髪の量(割合)
②白髪の生えている場所
③ご希望の色(明るさ)
美容室では明らかに白髪のほうが多い場合、白髪染め用の薬剤を用いることが多いでしょう。それ以外は①②③を考慮しながらケースバイケースで判断します。
ある程度の白髪があっても、目立たない場所に生えている場合や明るい色を希望される場合には、おしゃれ染めご提案することもあります。
白髪が少量でも、しっかり染めたい(隠したい)という場合には、確実に染まる白髪染め用の薬剤を使うこともあります。また、必要に応じて、白髪染めとおしゃれ染めを調合したり、塗る工程を変えたり、ハイライトやローライトを活用します。
昔の白髪染めは黒いものが多かったのですが、最近では明るい色から落ち着いた色までバリエーションも豊富になり、おしゃれ染めと白髪染めの境目もあまりなくなってきています。
一番大切なのは薬剤の種類ではなく「どんな仕上がりにしたいか」ということです。まずは仕上がりのイメージをじっくりご相談いただき、薬剤の選択についてはプロの美容師にお任せください。
「白髪染め」というと特別な施術のように聞こえますが、実は普通の白髪染めもヘアカラーの一種。主な成分や原理は一緒です。違うのは配合バランス。黒髪・白髪、それぞれの特徴や髪の明るさに合わせて、キレイに染まるように調整されています。
「いつの間にか白髪が目立ってきたけれど、ヘアカラーを変えたほうがいいの?」そんな方のために普通のヘアカラー(おしゃれ染め・ファッションカラー)と白髪染め(グレイカラー)の違いを詳しくご説明します。
黒髪と白髪の違いとは?
そもそも、黒髪と白髪では何が異なるのでしょうか?
髪の毛はその成分の90%がケラチンというタンパク質で、残りは水分などです。髪の毛は三つの層から構成されていて、一番外側は堅くてウロコ状をした「キューティクル」です。その内側は「コルテックス」といわれ、水を含み色素のメラニンが粒状になって存在。髪の毛の一番中心は「メデュラ」で、少量のメラニンや空気を含んでいます。
髪の毛の色はコルテックスの中のメラニン色素の種類と量によって決まります。黒髪は赤褐色の「ユウメラニン」が多く含まれるため黒く見え、メラニンがほとんどない白髪は白く見えます。皮膚も同じで、メラニンの量が多いと色黒に、少ないと色白になります。
メラニンは皮膚の奥深くにあるメラノサイトで作られます。若いときにはメラノサイトがメラニンを多く作って供給するので髪の毛は黒いのですが、年齢を重ねるとメラノサイトの機能が低下してメラニンの生成が少なくなるため、髪の毛は灰色、そして白色になっていきます。
毛髪のメラニンには、単に色が含まれているだけでなく、金属が多く含まれていて、ヘアカラーを染まりやすくする作用を持つことが明らかになっています。黒髪と白髪は、染める前の色が違う点に加えて、ヘアカラーの染まりやすさも違います。
おしゃれ染めと白髪染めは何が違うの?
それでは普通のヘアカラーと白髪染めは何が違うのでしょうか?アルカリ剤でキューティクルを開き、髪を脱色してから染色する基本的なメカニズムは同じです。大きく違うのは「ブリーチ力」と「染毛力」のバランス。髪を脱色する度合いが異なり、染料で染め上げる程度も異なるというわけです。
黒髪用の通常のヘアカラーは、メラニン色素のある髪を明るい色に染めることを目的に作られています。このため、色を抜くための「ブリーチ力」が高く、色を着けるための「染毛力」が低いのが特徴。染毛力が低いので、メラニン色素のない白髪を染めることは苦手です。
一方、白髪染めは、黒髪用のヘアカラーに比べて染料の含有量が多く「染毛力」が高いのが特徴です。仕上がりを明るくしたいか暗くしたいかによって「ブリーチ力」は異なります。白髪染めは、黒髪と白髪の色味を合わせるような色作りがされていて、染まりやすい黒髪も染まりにくい白髪も、きれいに染めることができるのです。
ヘアカラーで明るくした黒髪をトーンダウンさせる「髪色戻し」でも、高い染毛力で黒髪と白髪の両方を染められますが、白髪染めのほうが黒髪と白髪の混ざった状態もキレイに染められるように成分が調整されています。
黒髪用の通常のヘアカラーと髪色戻しは「おしゃれ染め」または「ファッションカラー」、白髪用のヘアカラーは総称して「白髪染め」または「グレイカラー」と呼ばれています。
おしゃれ染め(ファッションカラー)の特徴
簡単にまとめると以下のようになります。
通常のヘアカラー
・ブリーチ力 : 高 + 染毛力 : 低
・白髪はきれいに染まらない
髪色戻し
・ブリーチ力 : 低 + 染毛力 : 高
・白髪、黒髪いずれも暗めに染まる
白髪染め(グレイカラー)の特徴
明るい白髪染め
・ブリーチ力 : 高 + 染毛力 : 高
・白髪、黒髪いずれも明るく染まる
暗い白髪染め
・ブリーチ力 : 低 + 染毛力 : 高
・白髪、黒髪いずれも暗めに染まる
では、私はどちらのヘアカラーで染めるべき?
白髪染め用の薬剤を使うか、おしゃれ染め用の薬剤を使うか、判断のポイントとなるのは、以下の3つ。
①白髪の量(割合)
②白髪の生えている場所
③ご希望の色(明るさ)
美容室では明らかに白髪のほうが多い場合、白髪染め用の薬剤を用いることが多いでしょう。それ以外は①②③を考慮しながらケースバイケースで判断します。
ある程度の白髪があっても、目立たない場所に生えている場合や明るい色を希望される場合には、おしゃれ染めご提案することもあります。
白髪が少量でも、しっかり染めたい(隠したい)という場合には、確実に染まる白髪染め用の薬剤を使うこともあります。また、必要に応じて、白髪染めとおしゃれ染めを調合したり、塗る工程を変えたり、ハイライトやローライトを活用します。
昔の白髪染めは黒いものが多かったのですが、最近では明るい色から落ち着いた色までバリエーションも豊富になり、おしゃれ染めと白髪染めの境目もあまりなくなってきています。
一番大切なのは薬剤の種類ではなく「どんな仕上がりにしたいか」ということです。まずは仕上がりのイメージをじっくりご相談いただき、薬剤の選択についてはプロの美容師にお任せください。